経営者の方へのよくある質問
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Q.
小さな会社でも顧問弁護士を付けるメリットはありますか?
あります。法務部門を置くことが難しい中小企業ほど、外部の相談先を持つ意味があります。
契約書、従業員対応、取引先とのトラブル、債権回収などは、問題が大きくなってから弁護士に依頼するより、経営判断の段階で一度確認した方が簡単に回避できることが少なくありません。
また、継続的に会社を見ている弁護士であれば、相談のたびに事業内容や人間関係を一から説明する必要がなくなります。
顧問弁護士の価値は「トラブルが起きたときに戦うこと」だけではなく、経営者が迷ったときに早い段階で相談できることにあります。
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Q.
顧問契約では、どこまで相談できますか?
日常的に生じる企業法務上の相談を幅広く対象とします。
例えば、契約書の確認、取引先との問題、債権回収、従業員対応、クレーム対応、新しい事業を始める際の法的リスクなどです。事業承継や資金繰りについての初期のご相談も含まれます。「これは弁護士に聞くほどの問題だろうか」と迷う段階から相談できることが、顧問契約の利点です。
一方、訴訟や代理交渉、M&Aや事業再生が具体的な案件として動き出した場合など、個別案件として大きな業務が必要になるときは、別途ご説明のうえ対応します。
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Q.
契約書を相手方から提示されました。署名前のチェックだけでも相談できますか?
はい。顧問契約をしていなくても、契約書の確認だけをスポットでご相談いただけます。
契約書のチェックでは、法律上無効な条項がないかだけでなく、解約条件、損害賠償、保証、知的財産、秘密保持など、将来トラブルになったときに不利になり得る点を確認します。
もっとも、契約はリスクをゼロにするものではありません。取引上どうしても受け入れる必要がある条件もあるため、法的リスクと取引上の必要性を分けて考えることが大切です。
「直すべき条項」と「理解したうえで受け入れてよい条項」を切り分けることが、署名前チェックの目的です。
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Q.
後継者がいません。会社を廃業するしかありませんか?
後継者がいないことと、廃業しなければならないことは同じではありません。
親族への承継だけでなく、役員や従業員への承継、第三者へのM&Aなども選択肢になります。
もっとも、買い手が見つかれば必ずM&Aができるというものでもありません。会社の収益力、借入れ、経営者保証、株主構成、許認可などによって実現可能性は変わります。
「後継者がいないから廃業」と早く決めるのではなく、承継できる事業なのか、承継できない場合にはどう円満に終えるかを比較します。
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Q.
親族内承継・従業員承継・M&Aのどれを選ぶべきか、一緒に相談できますか?
はい。承継方法そのものを決める段階からご相談いただけます。
親族内承継、役員・従業員への承継、第三者へのM&Aには、それぞれ異なる長所と課題があります。後継者本人の意思や能力だけでなく、株式の保有状況、経営権の移し方、借入れや経営者保証、会社の収益力なども確認する必要があります。
また、「誰に継がせたいか」と「その方法で会社が安定して続けられるか」は必ずしも一致しません。
経営者の希望は出発点であって、結論ではありません。会社と後継者の双方に無理のない方法を選ぶことが、承継を長続きさせます。
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Q.
M&A仲介会社に依頼していても、弁護士に相談する必要がありますか?
M&A仲介会社と弁護士では役割が異なります。
仲介会社は、相手方探しや条件調整、取引成立に向けた進行を担います。一方、弁護士は、基本合意書や最終契約書の確認、法的リスクの整理、デューデリジェンスへの対応など、依頼者の法的利益を守る立場から取引を確認します。
特に、一つの仲介会社が売り手と買い手の双方に関与する場合には、取引成立とは別に「その条件で本当に大丈夫か」という視点を持つことが大切です。
仲介会社と競合するのではなく、依頼者の立場から、法的なチェック役として関与します。
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Q.
事業承継すると、現在の経営者保証はどうなりますか?
代表者を交代しただけで、旧経営者の個人保証が自動的になくなるわけではありません。
そのため、事業承継の際には金融機関と協議し、旧経営者の保証を解除するのか、後継者に保証を求めるのか、保証そのものを付けない融資にできないかを検討します。
経営者保証に関するガイドラインの事業承継時の特則では、旧経営者と後継者の双方から保証を取る「二重徴求」は原則として行わない考え方が示されています。
株式や代表権だけを移して終わりではなく、旧経営者が保証から離れられるかまで確認して初めて、事業承継が完了したと考えます。
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Q.
会社はいくらで売れるのか、M&Aの価格について相談できますか?
はい。ただし、会社の価値は一つの計算式だけで決まるものではありません。
利益や純資産をもとにした評価に加え、将来の収益力、顧客基盤、技術、人材、借入れ、経営者への依存度などによって、実際の売買価格は変わります。専門的な企業価値評価が必要な場合には、税理士や公認会計士などと連携して検討します。
また、売却価格のみではよい条件かどうかは評価できません。役員借入金や経営者保証の処理、従業員の雇用、退職後の競業避止など、経営者が最終的に何を手放し、何を残せるかも問題になります。
金額と、売却後に残る負担の両方を見て、「その条件で譲渡してよいか」を確認します。
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Q.
株式が親族や元役員に分散しています。事業承継はできますか?
できますが、一定の集約が必要です。
後継者が代表取締役になっても、十分な議決権を持てなければ、重要な経営判断や組織再編などで支障が生じることがあります。所在不明の株主や、長年連絡を取っていない親族株主がいる場合には、さらに整理が必要です。
そのため、現在の株主と持株比率を確認し、任意の株式譲渡、相続対策、会社法上の手続など、利用できる方法を検討します。
事業承継では「社長を交代すること」と「経営権を確実に引き継ぐこと」を分けて考える必要があります。
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Q.
資金繰りが苦しくなったら、どの段階で弁護士に相談すべきですか?
会社を続けるか畳むかを決める前の段階でご相談ください。
資金が尽きてからでは、選べる方法が減ります。返済条件の変更、事業譲渡、通常清算による円満な廃業などは、早い段階ほど比較しやすく、条件も整えやすくなります。
目安は、借入返済を続けると運転資金が足りない、税金や社会保険料の支払いが遅れ始めた、経営者個人のお金を会社に入れている、金融機関に返済条件の変更を頼んだ、といった段階です。
ご相談時に「再生する」「破産する」と決めていただく必要はありません。再生を目指せるかどうかは、本業にどの程度の収益力があるか、借入返済を止めた場合に営業で資金が残るかによって大きく変わります。一時的な資金不足なのか、事業そのものが赤字なのかを見極めたうえで、続ける場合と終える場合を並べて比べます。