死亡事故の将来収入を、労働協約等に基づき立証した事例

目次
事案の概要
交通事故でご家族を亡くされたご遺族から、損害賠償請求についてご依頼を受けました。
損害賠償の裁判では、事故後の将来収入を推計する「逸失利益」が争点となりました。相手方は、事故前の収入水準が将来も続いたとは限らないとして、その算定を争っていました。
提案した方針と選択理由
実務上、事故当時の収入が67歳まで続くものとみなして推計するのが通例です。
しかし、当事務所が着目したのは、勤務先の労働協約でした。賃金や退職金の計算方法が詳しく定められており、会社へのヒアリングと組み合わせれば、概算推計ではなく、かなり具体的に算定できると考えました。
具体的な対応と結果
勤務先から人事慣行や手当の支給条件を確認し、労働協約・給与規定等を収集しました。
判決では、将来の不確実性による減額はされたものの、会社試算を基礎とした生涯賃金が認められました。
担当弁護士コメント
この事例のポイントは、労働協約などにより、生涯賃金を比較的高い精度で推計できる根拠があったことです。一般的な概算推計ではなく、給与体系や人事慣行まで調べることで、より実態に即した損害の立証につながる場合があります。

中川 泰徳
つきあかり法律事務所 代表弁護士(山梨県弁護士会所属)
事業再生・廃業支援、事業承継・M&A、企業法務を中心に、交通事故、債務整理(個人再生委員・破産管財人の経験あり)、相続にも対応。解決への道を伴走するガイド役として活動。
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