後遺障害による仕事への影響を立証し、等級の目安を上回る評価につなげた事例

目次
事案の概要
交通事故で併合8級の後遺障害認定を受けた方の損害賠償請求を担当しました。復職を試みたものの、担当業務や勤務時間の制限、配置換えによる収入減少を余儀なくされていました。
相手方は、将来の収入減少を算定する「労働能力喪失率」について、8級の目安である45%を超えることはないと主張していました。
提案した方針と選択理由
当事務所は、実際の仕事への影響を具体的に示し、等級の目安を上回る損失が生じていることを主張する方針を取りました。
また、事故後しばらくは勤務先の給与保障があり、働けない期間にも給与が支払われていました。それを考慮してしまうと、実際の働く能力の低下を正しく評価できない点にも着目しました。
具体的な対応と結果
できなくなった業務、作業の負担、時短勤務や再休職に至った経過を整理しました。給与資料や雇用条件の変化も示し、後遺障害が仕事と収入に及ぼす影響を訴訟で具体的に説明しました。
裁判所からは、8級の目安である45%を上回る55%の労働能力喪失率を採用した和解勧告が示され、それを基礎とした内容で訴訟上の和解が成立しました。
担当弁護士コメント
同じ後遺障害等級でも、仕事内容によって生じる支障は異なります。また、給与が一定程度維持されていても、それが本人の働く能力をそのまま表しているとは限りません。
この事例では、等級や収入の数字だけでは見えない仕事上の支障を具体的に示しました。後遺障害の認定後も、その方の働き方に即して賠償内容を検討することが大切です。

中川 泰徳
つきあかり法律事務所 代表弁護士(山梨県弁護士会所属)
事業再生・廃業支援、事業承継・M&A、企業法務を中心に、交通事故、債務整理(個人再生委員・破産管財人の経験あり)、相続にも対応。解決への道を伴走するガイド役として活動。
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